FROM SOIL TO LEAF
自然に任せきるのではなく、
安定して届けるための畑を整える。
「有機で育てる」と決めた時から、私たちの桑づくりは場所を探すことから始まりました。土をつくり、草を管理し、葉の状態を見ながら収穫する。現在は収穫や加工工程の機械化も進め、畑から工場までを効率よくつなぐ体制を整えています。
01 / PLACE
何もない山から、桑畑を。
京・しずの桑は、桑葉を初めから有機で育てることを選びました。そのために重視したのが、畑をつくる場所です。周囲の田畑で農薬が使われる環境では、風や水を通じた影響も考えなければなりません。そこで、周りに別の農地が少ない山の中を開拓し、桑畑をつくりました。
鳥の声が聞こえる山あいの「しずの丘桑園」は、京丹後の自然に囲まれた自社農場です。2007年に有機JAS認証を取得し、畑の立地だけに頼るのではなく、使用する資材や栽培記録を管理しながら桑を育てています。

現在のしずの丘桑園。山あいの畑で、桑の状態を見ながら管理を続けています
02 / FIELD MANAGEMENT
草を管理し、
収穫しやすい畑へ。
土に力がある畑では、桑だけでなく雑草も勢いよく伸びます。除草剤に頼らないため、草の管理は栽培期間を通じて続く大切な仕事です。
現在は草刈機なども活用し、収穫機が入りやすい畑の状態を保つことを重視しています。収穫に適した高さまで育った桑を機械で効率よく刈り取り、収穫後すぐに工場へ運べる流れを整えています。


03 / SOIL
地域の恵みを、土へ返す。
桑を支えるのは、目に見える葉や枝だけではありません。地中に張る根が健やかに伸びられるよう、土の状態を見ながら有機農法で使用できる肥料を選んでいます。
牛糞や鶏糞に、すくもや米ぬかを混ぜて発酵させた肥料を用いています。肥料は一度に多く与えると根へ負担をかけることがあるため、桑の生育を見ながら数回に分けて施します。「多く与えればよい」ではなく、その時の桑と土に必要な分を考えることを大切にしています。
地域で得られる有機質資材を混ぜ合わせ、発酵させてから土づくりに活用します。
根への急な負担を避けるため、一度に大量に施さず、生育に合わせて分けます。
決められた作業だけでなく、葉の色や枝の伸び、土の様子を見て管理します。
LOCAL MATERIAL
丹後の牡蠣殻も、
畑の資材に。
海に近い京丹後では、牡蠣殻も身近な地域資源です。しずの丘桑園では、牡蠣殻を塩抜きし、細かく砕いて土づくりに利用してきました。
硬い殻を扱いやすい大きさにするには、手間と時間がかかります。それでも、地域で得られるものを無駄にせず、桑を育てる土へ戻す方法として、皆で少しずつ作業を続けてきました。

04 / HARVEST & PROCESSING
収穫した日のうちに、
葉から原料へ。
収穫期は、気温が上がる前の早朝から刈り入れを始めます。畑で収穫した桑葉は自社工場へ運び、その日のうちに細断、蒸熱、乾燥まで進めます。畑と工場の距離が近く、栽培から乾燥までを自分たちでつないでいるからこそ、収穫後の時間を短くできます。
加工には、お茶づくりで用いられる短時間の蒸熱工程を取り入れています。葉を乾燥しやすい大きさへ細断してから、葉の状態を見ながら熱を加えます。工場内は高温になりますが、色や香り、乾燥具合を確認しながら、その日の葉に合わせて作業を進めます。

早朝に収穫・運搬

細断

蒸熱

乾燥・状態確認
山の畑を整えること。機械で効率よく収穫すること。収穫した葉をその日のうちに自社工場で加工すること。その一つひとつが、京・しずの桑のものづくりです。
有機栽培は、農薬や化学肥料を使わないという説明だけでは伝えきれません。畑の管理、機械化された収穫、自社工場での蒸熱・乾燥までをつなげることで、桑葉を安定して届ける体制を整えています。